「お墓の一坪」と聞いたとき、一般的な土地の「一坪」とは違う広さを指していることをご存じでしょうか。
実は、霊園や墓地で使われる“お墓の一坪”は、通常の一坪とは大きく異なります。
■ 墓地でいう「一坪」は実は半畳サイズ
通説では、霊園や墓地での「一坪」は 3尺四方(約90.9cm × 90.9cm) と言われています。
これは、畳で言えば半畳分ほどの大きさになります。
一方、不動産や建物で使われる一般的な「一坪」は 6尺四方(約181.8cm × 181.8cm) です。
したがって、墓地の一坪は通常の一坪の 4分の1の広さ ということになります。
■ どうして小さいの?歴史的な背景
この独特な基準が生まれた背景には、江戸時代の埋葬事情があります。
当時、伝染病の流行を受けて幕府が土葬を制限し、火葬を奨励したことがありました。
その結果、大きな墓地を必要としなくなり、「墓地の一坪=3尺四方」という考え方が定着していったと伝えられています。
また、地域によって呼び方が異なり、関西地方では「1聖地(いっせいち)」 と呼ばれることもあります。
■ 石材店での実務的な呼び方
実際にお墓の打ち合わせを行う際には、「○○尺×○○尺」または「○○m×○○m」といった表記でやり取りをするのが一般的です。
墓地ごとに区画の広さや形状が異なるため、正確な寸法で確認しておくことが大切です。
■ まとめ
墓地での「一坪」は 約90.9cm四方(半畳ほど)
通常の一坪(181.8cm四方)の 4分の1の広さ
江戸時代の火葬奨励が由来
関西では「1聖地」と呼ばれることも
打ち合わせでは「尺」や「メートル」で表すのが一般的
お墓の広さの単位は、一般の土地とは異なります。
お墓を建てる際には、現地の区画サイズをしっかり確認しておくことが重要です。
